環境機器·装置最前線：石膏ボード分別処理機「プラスターボシリーズ」

摘要

プラスターボシリーズ（図1，写真1）は2001年当時，地元の産廃業者より「石膏ボードの処理機を導入したいが，一般的に普及している処理機は，価格が2,000万円以上と高額だ。 プレハブ小屋ほどの大型装置にもかかわらず，時間当たりの処理量が非常に少ない。 ボードが湿っていたら，処理はできないという。 電力消費量も大きいので，導入を躊躇している。 もっと小型で作業効率の良い省エネ処理機はつくれないものか」と相談を受けたのが最初である。 従来，石膏ボードに限らず，廃材などを破砕分離するには，高速の回転刃で粉砕する方法が一般的である。 他の先発メーカーも，同様の回転羽による分離である。 その工程は，1度目の破砕処理では石膏粉末が大きい。 次工程では，振動ふるい機，またはトロンメルでの破砕分別処理を行っている。 この工程を3～4度繰り返し，破砕を行い，徐々に細かくしている。 振動を伴う工程は振動と騒音の発生を，回転刃を伴う工程は粉じんの発生を大きくする。 また，回転刃のトルクを上げるために大容量の電力などを使用し，したがって装置構造も大きく，不経済な装置構造となっているのが実状である。