技術トピックス：「USシャーディス」－超音波発信素子を内蔵した静止型混合器バラスト水の大量瞬間殺菌への応用

摘要

国際海事機構（IMO）では，生態系保護を目的とする，バラスト水管理の新条約を策定し，わが国でもこれを批准した。これにより，日本の船舶が海外の領海でバラスト水を放水する時は，IMO基準以下の放水が求められている。IMO承認の装置では，小～中型船舶規模としては船内処理が可能であるが，大型船舶においては，ほとんど手が付けられていないのが，現状であった。従来の技術では，海中の溶存酸素を抜くためにインナートガスやCO_2ガスを使用するため，好気性生物は，駆除することができるが，嫌気性生物が，放流先での生物被害の発生源となる可能性があった。