マグネシウム合金スタッド溶接システムを開発、マグネシウム市場の開拓に意欲を燃やす

摘要

94年に会社を設立されていますが、当初の事業内容は？ 溝口 私はスタッド溶接メーカーに勤めていたのですが、新しい分野や新素材の技術を研究したいという思いで独立しました。 最初は設備がないので外注率100％という状況でしたが、粗利率も低く、在庫も多く抱えてしまいました。これじゃいかんと、2年目に面取り旋盤を導入しました。付加価値の高い仕事を自社で手がけるようにした結果、2年目には年商で1億円に達しました。 マグネシウム合金のスタッド溶接に取り組もうと思われたのはどのようなきっかけからですか。 溝口 2000年のことですが、ある雑誌で携帯電話の電磁波が脳に影響を与えるという話を読みました。 これは電磁波シールド性のある金属のボディでないといけないな、と思っていた矢先にNTTドコモがマグネシウム筐体の試作品を出しました。 それを見てマグネシウム合金の勉強をしてみようと思いたちました。 調べてみると非常におもしろい。 実用金属の中で一番軽く、強度もある。 地線上に豊富にあり、リサイクルも容易です（環境に優しいという点から見てもこれから伸びると思いました。 ただ大学の先生と話していると「接合する技術がないんだ」のことでした。 われわれにはチタンヤアルミニウムなどの溶接技術があったので、それならやってみようと思ったのがきっかけです。