超細繊維高断熱グラスウール「アクリアαシリーズ」

摘要

近年，住宅分野ではエネルギー消費量の削減に向けた働きが進み，2013年10月には住宅に関する改正省エネルギー基準が施行され，2020年には住宅·建築物の省エネルギー基準の義務化が始まる。従来のグラウール断熱材の場合，北海道地域など（改正省エネ基準1，2地域）において，一般の木造住宅の標準的な壁構造（柱厚：105mm）で要求されている断熱性能（熱抵抗値R=3.3m~2·K／W）を達成させるためには，壁体内への充填断熱に加え，躯体の外側に断熱材を付加する必要がある。これは現場の施工工数や構造材の増加に繋がり，等級4普及の障害になっていると考えられた。また，改正省エネ基準が義務化された場合には，高断熱住宅，ゼロエネルギー型住宅（ZEH）志向の住宅建設時に，さらなる高性能断熱材を求められることも予想された。当社はこれらの背景を鑑み，一般的住宅の標準柱厚（105mm）で，熱抵抗値（R=3.3m~2·K／W）を実現する世界初の高性能グラスウール断熱材（熱伝導率0.032W／mK）の開発·商品化を目指した。