加工用ID励起高出力YAGレーザシステム

摘要

光ファイバー伝送の可能な高出力YAGレーザは，生産ライン用レーザの中核機器として，各種金属接合·切断分野に採用されるようになってきた。たとえば，自動車業界においては，環境対策のための軽量化，安全対策のための高剛性化を図るべく自動車ボディー溶接·切断，ならびにテーラードブランク溶接に高出力YAGレーザ適用が開始されている。 しかしながら，従来ランプ励起YAGレーザは①発振効率が約3％と低いこと，②ランプ寿命が約1000時間と短いこと，③励起に不要な波長のランプ光がYAG結晶の熱歪みを発生させ，レーザ光の集光性が低下すること，④ランプがガラス管で構成されているため，突然に割れる場合があること等の問題点を残していたため，これらの問題点を解決した新しい加工用レーザの開発が強く求められていた。