寒冷地の実験系大学院における節電

摘要

当研究院は，北海道大学札幌キャンパス全体が第1種エネルギー管理指定工場に指定されている中で，寒冷地かつ実験系であることが大量エネルギー使用に繋がっており，節電対策は必須の課題である。そこで，2010年度から蓄積されている「見える化」システムにより得られたデータを基に2011年度から「見える化システムを活用する環境負荷低減実現プロジェクト」として，学生と教員からデータに基づく節電方法を提案してもらい，事務部と協力してその実現を図っている。特に寒冷地であることを活かして冷温水発生器の夏季停止，逆に冬季のエネルギー消費が大きいロードヒーティングのタイマー設置による大幅運転時間短縮に加え，外調機·貯湯器·エアコン·その他実験用設備などの運用を改善するとともに，構成員間のコミュニケーションおよび省エネ巡視を通して夏季の窓開け励行などの自主的省エネ行動を促した。