蓄熱式空調と床暖房で快適環境を提供

摘要

静岡県立静岡がんセンター（写真-1参照）は，全国屈指の高度医療機関として，2002年秋に開院し，静岡県の高度医療を担っている。 建物の延べ床面積は7万3715m~2である。 病床数615床の専門病院として，がんの診断·治療にあたることはもちろん，がんの予防や治療に役立つ医療情報の収集や提供も行う。さらに新しい診断技術の開発と県内医療機関への普及など，がん対策に総合的に取り組んでいる。 当センターは，富士山や箱根連山，駿河湾が望める眺望にめぐまれた丘陵に建ち，自然と融合したガーデンホスピタルである。 落ち着いた環境も「がん治療の力」として捉えており，当然のことだが環境保全性も重視している。 緩和ケア病棟では，ベッドのままテラスに出て庭を眺められ，床暖房，茶室なども設けられている。