ガスアシスト射出成形の技術動向と応用製品（I）/最近の技術動向

摘要

ガスアシスト射出成形（GAIM）は、欧米のみならず中国、東南アジアにおいても、新製品開発の有力な手段として、通常の射出成形と並んで広く普及している。当初トラブルの原因となったGAIN Technologies社の所有している特許が期限切れとなって以来、特許に絡む問題は基本的に解決している。 さらに現在有効なCinpresⅡと呼ばれる特許は、注入するガスの制御方法が体積コントロールに限定されており、現在主流となっている圧力コントロール方式では、基本的な問題はない。 Cinpres社自身も、かなり以前から体積コントロール方式ではなく、圧力コントロール方式を採用している。そのCinpres社は、2001年7月にGas Injection Ltd.と合併し、Cinpres Gas Injection Ltd．（CGI）となった。 Gas Injection Ltd．はExternal Gas Moulding Process（EGM）を世界で初めて実用化したことで知られており、注入ガスの制御方式でも圧力コントロール方式に優れた技術をもっていた。 この合併によって、CGI社は最新式の注入ガス圧力コントローラーを開発し、新しい顧客開発に向けて供給を開始した。 さらにEGMについては、1回のライセンスフィーの支払いだけで、自由に使えるようになった。