続·材料トラブル調査フアイル

摘要

4年前の本誌"材料トラブルファイル"にて、包装材フイルムの昆虫食害について報告した。このときの対策として、昆虫のもつ太顎よりも食害を受ける対象プラスチック成形品の形状を大きくすれば、大顎よりはみ出てしまうため食害を受けることはないとした。 これは、われわれの食生活においてもリンゴは丸かじりできても、スイカはわれわれの□よりも大きく、なかなか歯が立てにく、い理屈と同じである。 今回報告する虫害は、昆虫自身のもつ大顎よりも大きい形状をもち、しかもプラスチックの中ではきわめて固い部類に属する高密度ポリエチレン（HDPE）梨大口径水道管が食害された事故報告と、さらには意外と知られでいない虫害対策に重点を置いて述べていきたい。 これらの内容については、材料屋の日常業務とは、ややかけ離れているが、だからこそ、たまには適った角度から本シリーズを眺めて見てもよいかもしれない。