コンクリート構造物の診断の第一歩は目視試験から-NDIS 3418「ンクリート構造物の目視試験方法」の解説

摘要

目視試験は,施工中に生じた初期不良や定期的な点検,維持管理において不可欠なものとなっている。 本規格において,目視試験は劣化·損傷の有無を把握する重要な試験と位置づけている。 なぜならば，書類や資料による事前調査や目視試験によって，劣化の原因推定がある程度可能なためである。 このことで，必要に応じた詳細な試験が効率的に行われることとなり，いわば目視試験は本格的な調査のための橋渡し的な存在でもある。各附属書では,事前調査および目視試験の結果から劣化·損傷の原因を推定する手順を示し，概括的な目視診断が行えるよう,手引書的な役割も持たせている。先ずは，多くのコンクリー卜構造物の維持管理や診断等に携わる技術者の方々に本規格を使っていただき，目視試験としての共通の認識を持っていただくことを願う次第である。 最後に，本規格の作成にご尽力いただいた生産者，使用者，中立者を代表する14名の委員の方々に御礼申し上げます。