犬を利用した果樹の猿害防止

摘要

近年、農作物等において獣による被害が増加してきている。 全国的に見ると果樹類に最も被害をおよぼしているのはイノシシで、その被害量は年間約七、〇〇〇トンにも達している。 次いでサルの二、六〇〇トン、シカの五八四トンとなっている。 また、農作物の被害面積を全国の地城別に見ると、東海三県ではイノシシとサルの被害が多く発生している。 三重県においても、平成十四年度の調査では果樹において最も被害量が多かったのはシカによる被害で二〇三トン、次いでサルの一七二トン、イノシシの一五三トンとなっている。 また、被害金額では、シカ四、九五〇万円、イノシシ三、七二四万円、サル三、六八七万円となっており、シカ、イノシシ、サル等の獣害対策は大変重要な課題となっている（第一図、第二図参照）。