新規鮮度保持剤1－MCPの作用機構

摘要

近年、果実や花などにおいて成熟·老化を促進するエチレンの作用を強力に阻害し、二れらの日持ち性を画期的に向上させる新たな鮮度保持剤である一―メチルシクロプロペン（一―MCP）が開発された。 特に、本剤を処理した果実は、常温においても極めて顕著な鮮度保持効果を示すことから、流通·販売に大きな影響をおよぼすものと考えられている。 しかしながら、一―MCPはすべての果実において卓効を示すわけではない。効果の程度は、果実の種類、品椎、処理時期、果実の熟度等によって大きく異なるため、本則の利用にあたっては留意すべき点も多い。