微細欠陥検出を目的とした差分処理デジタルラジオグラフイ（セラミックスへの適用）

摘要

従来のX線銀塩フイルムによらないで，電子撮像デバイスによりX線像を撮影し，液晶パネル·CRTなどで表示するデジタルラジオグラフイ(DR)技術の非破壊検査への応用が期待されている。DRには各種のデバイス·システムが存在し，高感度で高速撮影が可能，その場で撮影画像のデジタル処理，記録媒体への電子保存が可能，作業が連続的·リアルタイム的で，最適な撮影条件の設定が容易，広ダイナミックレンジであるなど優れた特長がある。 その中でもイメージインテンシファイヤ(II)を用いたDRはリアルタイム操作が特徴的で，試験体の材厚，材質，組成の変化や撮影部位，撮影方向，撮影倍率の変更など，様々な撮影条件に即座に応じることができ，広く用いられている。しかし，このIIシステムは，従来方式では画質，画像の精度，微細な欠陥の識別性能においてフイルムに比較し劣るため，材料．溶接検査への利用は限られてきた。