第5回 画像処理技術に関する標準化活動

摘要

最近，ディジタルカメラの普及もあって，いろいろな特性やデータフォーマットをもつ画像データが入手できるようになりました。 それらの画像データはディスプレイへ表示したり，印画紙への焼き付け，あるいは印刷物として，日常生活の中で当たり前のように利用され始めています。 しかしながら，撮影された画像をきちんと表示したり印刷したりするためには，入出力機器の特性に合わせる画像処理技術が必要です。 カラーマネージメントは，その中でも重要な技術の一つです。 画像や文字を印刷する際に必要な要件の一つとして，データの特性やデータの記述が処理システムで解釈可能な一義ファイルフォーマットの規格があり，またデータ容量や画像処理速度等の問題解決に高度な画像圧縮技術の採用も望まれています。INSTACでは，カラーマネージメントヤフアイルフォーマット等に関する標準化活動を図1の組織に基づき行っており，その成果をISO/TC130（印刷技術）/WG2（製版データ交換）に提案し，国際規格への対応を進めています。 次に，その主な規格を紹介します。