事例にみる光ファイバ温度センサの役割と新たな開発視点－プラントでの“HSE＋保全”を支える温度監視

摘要

光ファイバを温度センサとして使う技術は，防爆（発火する恐れがない），耐誘導性に優れ，従来のポイントセンサにはできない「ブランクエリアのない絶対確実な温度監視」が実現できる。日本ではプラントの老朽化が進んでおり，火災検知，漏れ検知，設備診断等の“HSE（Health，Safety and Environment）＋保全”系の温度分布監視に関するニーズが急拡大している。光ファイバによる温度分布監視により，漏れや異常による温度変化を素早く検知し，また，発生場所を特定する。その結果，迅速な初動が可能となる。一方，監視エリアの広範囲化·長距離化，さらなる高性能化，経済化のニーズも増えてきており，これらに対応できる製品が求められている。本稿では，光ファイバセンサの特長と製品概要およびプラント分野を中心にこれまでの導入例について紹介する。