微少流量センサーを用いた地下タンク漏えい検出システム

摘要

環境問題に関心が高まる昨今、有機化合物や重金属廃液、あるいはガソリン、灯油、軽油と言った燃料油の漏えいが、河川·地下水や土壌の汚染源として取り上げられている。 多くのガソリンスタンドや工場、あるいは暖房用として燃料油を使用するビルでは、地下に埋設されたタンクで燃料油を貯蔵している。 燃料油のような可燃物液体を貯蔵する危険物地下タンクは、2002年3月現在、日本全国で約42万基あるが、そのうち約40万基は鋼鉄製の一重殻タンクと呼ばれるもので（図1）、ほとんどが設置後川～30年を経過している。 このために、タンク外壁の腐食が進み、穴が開いて燃料油が漏れ出す事故が近年増加している。 図2に地下タンクとその周辺の漏えい事故発生箇所の内訳を示す。 発生件数は送油管に次ぐ数となっている。 さらにタンクからの漏えい事故は多量の燃料油が漏れ出しやすく、より危険性が高いことが知られている。