「日本」のジルコニウム30 年史 あニれ

摘要

このたび，はからずも（社）新金属協会より「協会事業功労章」受賞の栄誉に浴し，5月24日の表彰式にばその末席を汚させていただきました。 ジルコニウム部会委員として思い出に残る大きなイベントと云えば，編集委員長を務めた「日本のジルコニウム30年史」編纂，神戸で開催されたジルコニウム国際会議（9th International Symposium on Zirconium in the Nuclear Industry），銘友会の旗揚げなどが挙げられます。今回はそのうち「30年史」にまつわる回想を述べることと致します。 編集委員は，田中義朗（元神戸製鋼所），松尾裕(三菱金属），山田隆三（日本鉱業），渡部智明（三井物産）および事務局の澤口健治（元新金属協会専務理事）,今井康弘（新金属協会）の方々で，その御尽力により本編を完結させることができました。 それにも増して，つねに御鞭撞と御指導をいただいた故三島良積先生のお陰だと思っております。 先生に,前半部の諸資料および写真類をご提供して頂きました。 この前半部である「1．発端」「2．資料活動時代」「3．研究活動の始まり」の各章は，昭和30年代前半の出来事の記述で，われら編集委員にはほとんど知られざる世界であり，三島先生のお話と多くの資料に基づくもので占められました。先生には「序にかえて」との巻頭言も御執筆賜りました。