配管肉厚検査装置

摘要

今回開発した高エネルギー用カラーI.I._(TM)を用いた配管肉厚測定技術は，放射線の透過厚さにより適用できる配管サイズに制限があるものの，配管肉厚管理において，保温材を取り外すことなく，現場で，ほぼリアルタイムに肉厚の計測が可能である。 特に，発電プラントなどで多数使用されている小口径配管ソケット継手のように，超音波厚み計では計測が困難な箇所に対して，少ない照射線量（短い照射時間）で測定が可能となり，現像や読取りなどの後工程が不安で，作業の効率改善に貢献できると考える。 一方，Matrixeye_(TM)を用いた配管肉厚検査装置では，硯場でほぼリアルタイムに測定でき，取扱いが便利であることと併せ，作業性の向上に大きく寄与すると期待される。 前述のように2種類の配管検査装置にはそれぞれ特長があり，装置の特色を組み合わせることにより，いっそうの減肉検査の効率化が達成できる。 今後は，公的規格の認証取得，異物混入事象での検査など，適用拡大を目指して性能評価を進めていく。