(13738)各地から悲痛な叫び

摘要

今年度第2弾となる高炉の厚板値上げにより、シャ一業者はさらなる経営状況の悪化に追い込まれようとしている。切板の最終用途のおよそ4割を建築向けが占めるため、多くのシャ一業者が「仕事なき材料値上げの転嫁」に四苦八苦しているのが現状だ。前回の4月値上げ分の転嫁も市中の切板価格には余り反映されていない。関東地区では依然として8万円台の切板価格帯が存在し、稼働率が大幅に低下している業者同士の仕事の取り合いは過酷さを増している。資源需給タイト化による原料価格上昇とそれに伴う鋼材価格の大幅上昇と陥没する建設マーケットの実情とは全く矛盾しており、その狭間で建材向け主体とする多くのシャ一業者がしわよせを受けている。上昇する材料価格転嫁の目処は立っていない。