若年者に対する上口唇短縮術

摘要

老化とともに筋肉の緊張は減弱化し、上口唇はゆるんで長くなつてゆく。そのため、上口唇は傾斜を失って、まっすぐ下に垂れ下がる。この場合、上口唇の皮膚部分が長くなるのであって、赤唇部分は反対に薄くなる。しかし、全体として長く垂れ下がった上口唇によって上顎前歯が覆い隠される。これらは、老人に特徴な口元である。この、間延びした上口唇は口元のみでなく、顔全体の美しさを損なうことになる。上眼瞼除皺術やフェイスリフトゃ前額リフトといった治療を行っても、間延びした上口唇の若返りを行わなければ、それは単に"若返ったふり"に過ぎないという意見があるほどに、間延びした上口唇を修正することは顔貌の若返りにとって重要である。加齢によつて長くなつた上口唇を短縮する手術としては、鼻と上口唇の境となる上口唇の上縁で皮膚切除する方法が一般的である。この手術によって上口唇の皮膚部分は短縮し、赤唇縁が上方に弓Iき上げられ、赤唇部分は拡大するため上口唇は若々しく見えるようになる。