低温氷VII'相と氷VIII相のその場ラマンスペクトル

摘要

本研究では、その準安定相である低温氷VII'相においても、低塩で加圧し続けていくと同様な変化がおきるのではないかと考え、ラマン分光法を用いて、その場測定を試みた。140K以下の温度で、約20GPaまで加圧することにより氷の相変化を調べた。その結果、100K以下、約14GPa付近でこれまで知られていなかった新しい構造転移の可能性を示す結果を得た。140Kではこの変化は生じなかった。このp-T領域で安定な氷VIII相の結果と比較して考察した。さらに、最近報告された室温の氷VII相の構造転移との関連を述べる。