分散データ駆動型アーキテクチャに基づく分散データベースの構成方法に関する一考察

摘要

移動体通信ネットワークのオペレーション·サポート·システム(OSS)では、多種多様かつ膨大な量の情報をデータベース(DB)として保持している。 従来、これらのDBシステムは大規模なハードウェアと高機能なミドルウェアを使って構築されており、多額のコストがかかっていた。 一方、小規模なIAサーバを集積して分散処理を行ない、高い処理能力を得る分散データ駆動型アーキテクチャ(D3A)が提案されている。 ここ数年、D3Aを使って大規模なOSSを実用化し、大幅なコスト削減を実現した事例が報告されている。本稿では、D3Aの分散処理の仕組みに基づいて、とくに収録性能を要求されるDBを構成する方法についての考察を行なう。