TLO（2）「ビ吉ネス·インキュベーション」について

摘要

1986年12月，「民活法」ベンチャー支援施設の第1号認定で設立した㈱ケイエスピーの原点は，神奈川県の長洲知事の時代にある。 1978年，長洲知事は「頭脳センター構想」を提唱。 それは産業構造を「製造業」から「研究開発中心」にシフトし，神奈川県を「世界の頭脳センター」にしようという構想だった。 その中核的な存在として「かながわサイエンスパーク（KSP）」は,650億円もの事業費をかけて構築された。 神奈川県はもともと研究所も多く，大学も多い。 それらが連携してハイテクベンチャーの集積をつくろうとした。 構想の背景には,長洲知事らの「大学を，もっと地域のイノベーションに貢献する機関にしたい」という思いがあった。