中国における本田技研のコピーバイクメーカ排除と提携

摘要

日本を代表する二輪車メーカーの本田技研（以下，ホンダと省略）は，1949年のオートバイ「ドリーム号」の誕生から半世紀余，二輪車生産は累計1億台を超え，名実ともに「世界ナンバーワン」のメーカーとなった。 一方，1980年代初頭から日本メーカーの技術を導入した中国オートバイ産業は現在，世界総生産台数の約半分を生産し，中国は世界一のオートバイ生産大国となっている。 しかし，中国のオートバイ年間生産台数1,200万台～1,300万台のうち，3分の2は既存製品の模倣品と見られ，その中でもホンダバイクの模倣品が大半を占める。 大量のコピーバイクが中国国内だけではなく，ベトナム，インドネシアなどの東アジア諸国にも輸出され，これらの市場ではホンダのシェアが急落した。