アジアの石化ハブ国家成長戦略

摘要

シンガポールは外需依存型経済で，世界経済危機の影響を大きく受けている。ここ数年7～9％の成長を続けてきたGDPは，2008年に1.1％に急激に減速，2009年も第1四半期マイナス9.5％，第2Qマイナス3.2％とマイナス成長が続き，第3Qにプラス0.8％と歯止めがかかった。前年の下降局面に対してほぼ横ばいの成長率では経済自体は依然低迷状態にあるが，シンガポール通産省では「景気後退からは脱した」と判断しており，2009年通年のGDP成長率を従来のマイナス4～6％からマイナス2～2.5％に上方修正している。