欧米の再生可能エネ導入促進策

摘要

「10年間に1,500億ドルを投資し、500万人の雇用を創出する」。 米国のオバマ新大統領が掲げるこの提案の投資対象は、プラグイン·ハイブリッドの事業化、商業規模の再生可能エネルギーの開発促進、省エネの推進、低炭素石炭火力、次世代バイオ燃料開発、デジタル送電網などだが、環境関連ビジネスに巨額を投資して新たな雇用を生み出そうという地球環境改善と雇用創出の一石二鳥を狙った演出は魅力的である。 かつてテネシー川渓谷の水力発電開発計画など大型公共投資を断行して世界大不況脱出に成功したルーズベルト大統領のニューディール政策にあやかって「グリーン·ニューディール」と呼ばれるこの政策は世界各国に広がりをみせている。欧米諸国では、太陽光や風力など温室効果ガスを発生しない再生可能エネルギー関連ビジネスに対する挺子入れが目立つ。 日本でも再生可能エネルギーの導入促進向けの予算が伸びているが、派遣切りなど現在の深刻な不況脱出の切り札となるのかどうか。