世界の指標原油は北海ブレントに：WTIのローカル性がロンドンに主導権譲る

摘要

革命が起きているのは、チュニジア、エジプトだけではない。国際原油市場においても、今この瞬間に大きな革命が起きている。それは、世界の原油価格指標の中心的存在であったWTI原油の覇権的地位が揺らいでいるからである。世界の三大指標原油（マーカー原油）といえば、ニューヨークのWTI原油、ロンドンの北海ブレント原油、東京のドバイ原油である。ところが、2010年春以降に、WTI原油価格よりも北海ブレント原油価格が上回る逆転現象が発生している。