OPEC総会、2段階増産に合意即時50万b/d、高値ならさらに増枠

摘要

イランのイスファハンで開かれた第135回OPEC定例総会は3月16日、2段階の増枠に合意し、今回も1日だけで閉幕した。 現行生産上限2,700万b/dを即時50万b/d引上げ、それでも原油高が続けば、さらに50万b/dを追加増枠する。 原油価格高騰下とはいえ、不需要期の第2四半期を目前にした微妙な時期であるにもかかわらず、OPECが混乱もなく増産合意に一致したのは、OPECの結束と自信を示すものだろう。 新たな目標価格帯の設定は今回も見送ったが、OPECバスケット価格の油種構成見直し案を作り、次期稔会で検討する。 今総会では原油高止まりに対する消費国の反発に配慮してサウジアラビア主導で増産合意を打ち出したものの、NYMEXではWTI原油価格が逆に上昇、高値を更新した。 原油市場を取り巻く環境は変わっておらず、今後も高値が持続しそうな気配が濃い。