注目されるLNG先物市場の創設:割高なLNG価格の解決が進むのか

摘要

東京商品取引所は11月8日、2013年反中にLNG市場の創設を目指すと発表した。経済産業省のLNG先物市場協議会での結論を踏まえ、東商取は店頭取引（OTC）市場を年内に設立する方針である。東商取は、シンガポールの石油仲介会社ギンガ·ペトリアムと提携し、ガソリン、灯油などの石油製品を中心に、将来的にはLNGや電力なども取引対象に含めた総合的なエネルギーOTC市場の創設を目指す考えを示している。日本は、割高なLNGを輸入しており、発電コストの上昇から電気料金の値上がりに繋がり、経済成長のマイナス要因となっている。2013年度はアベノミクスの副作用による円安でLNGの輸入価格が上昇した。今回のLNG先物市場の創設は、日本の抱える割高なLNG価格への問題を解消することが進むとの期待が高い。しかし、需給を反映した価格指標の形成が進むのかわからないだけに、LNG先物市場の創設後の行方が注目される。