FPDの現状と将来～島津直接変換型FPD搭載XTVシステム～

摘要

フラットパネルデイテクタ（Flat Panel Detector；以下FPD）の登場によりＸ線画像のデジタル化は新しい時代を迎えている。 Ｘ線画像は静止画撮影と透視撮影（動画）の大きく2つに分かれて進化してきた。 静止画撮影は、フィルム－スクリーン系がその高画質ゆえ、一般撮影を中心に現在でも広く使われている。一方透視撮影は、蛍光板から始まり現在では、I.I.にCCDカメラ、デジタル画像処理装置を組合せ、透視撮影台、循環器システムに使用されている。 島津製作所では「Ｘ線検出器の進歩がＸ線の新時代を創る」との認識のもと、従来は静止画撮影用、透視撮影用と用途別に異なっていた検出器を統合（図1）すべく、FPDの開発を進めてきた。 FPD開発にあたっては、1990年代初めより変換素材およびＸ線センサーとしての特性改善、研究に取り組んできた。 ここで言う検出器の統合とは、単に撮影と透視に対応できるシステムではなく、従来のフィルムシステムと同等以上の高画質を動画で実現するという、極めて高い目標であり、直接変換方式FPDがこれを達成できるものと考えている。