法律事務所の問題解決や自発的向上の仕組み作りにISO9001

摘要

法律（弁護士）事務所などと聞くと、依頼者との契約書はきちんと作成·管理し、書類の提出期限も守り、個人情報保護も徹底しているようなイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。 ところが、実際にはそんなイメージとはかけ離れた法律事務所がたくさんあります。依頼者には契約書の作成を勧めるけれども、自分の方では依頼者との契約書はあまり作成しない事務所、裁判所が決めた書類の提出期限を忘れてしまう事務所、他の依頼者の目に触れるようなところに、別の依頼者の記録を山積みしている事務所などがその例です。契約書の作成については、2005年4月1日から施行された弁護士職務基本規程（日本弁護士連合会）に、「弁護士は、事件を受任するに当たり、弁護士報酬に関する事漬を含む委任契約書を作成しなければならない」（30条「委任契約書の作成」1項前段）という条文がわざわざ盛り込まれたほど、じつは作成していないケースが多かったのです。