温水に長期間浸漬した炭素繊維／エポキシ複合材料の有孔圧縮強度および層間破壊靭性

摘要

エポキシ系CFRPでは吸水による強度低下が知られており、そのためHot Wet（高温湿潤）強度が重視される。Hot Wetの試験は、水蒸気中もしくは温水中にCFRP試験片を一定期間放置した後、高温（一般には82℃（180F））にて速やかに強度試験を行うこととなっている。吸水条件については明確な規定はないが、71℃（160F）の温水、飽和水蒸気、もしくは高湿空気中に14日間暴露するという条件が一般的である［1］。炭素繊維エポキシ複合材料のクーポン試験片であれば、この時の吸水率は約1％程度となり、航空機の運用を考えると上限に近い吸水率と考えてよい。