逆風に立ち向からうホテルを救え3年越しの改革で悲願を果たす

摘要

「個人と団体予約はどちらをどう優先すべきか」「キャンセルはどれくらい出るのか」「3連泊を希望する顧客と1泊ずつの顧客はどちらかが大切なのか」「空き室を値下げするのはどのようなタイミングが良いのか」。 ホテルは24時間365日、需要予測という戦いを強いられる。 空き室を翌日販売することはできない。メーカーや小売業と違い、在庫はなく毎日全商品売り切ろうとする。しかし、高級ホテルは稼働率にこだわってむやみに価格を下げることばしない。東京全日空ホテルではITを駆使した精緻な需要予測に基づいて稼働率と単価の両方の向上を目指した。 従来は稼働率だけにこだわってきた日系のホテルになかった考えだ。 現場の社員とシステムが補い合う理想的な運営にこだわった。一度は導入を断念しながらも3年越しの悲願を果たしたプロジェクトリーダーを中心に同ホテルの改革の軌跡を追った。