新たな段階に入った情報資産の保護

摘要

上場企業に内部統制の整備状況の公表を求める「金融商品取引法」が今年6月に成立し、日本版SOX法（企業改革法）が現実のものとなった。 実務上のガイドラインの正式な公表は早くても今年秋になりそうだが、金融庁内部統制部会が2005年12月に公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方」などの資料を見ると、基本的な考え方はわかる。 特徴の1つは「ITへの対応」を記載していることだ。 内部統制の基本的な枠組みを示し、実質的な世界標準になっている米国のCOSO（トレッドウェイ委員会組織委員会）モデルを基本にしているが、それにはないITへの対応を加え、注意を喚起している。