戦略実践エンジンを加速させる情報システムの展開手法--Microsoft Balanced Scorecard Framework

摘要

冒頭で、米野氏はIT化とシステム化の違いについて言及し、lT化は自動化によるコスト削減を、システム化は系統化による価値創造を目指すものとした。 その上で、BSC経営における情報システムの役割を考えた場合、一般には「実績情報の収集と管理」の仕組み、すなわち数値情報を自動的に収集·管理するための仕組みや、「戦略ナビゲーション情報の伝達」の仕組み、すなわち戦略マップやスコアカードの作成の支援やそれらの配信のための仕組みといった「IT化」の側面に注目してしまいがちだが、むしろその次の段階である「戦略実践エンジンの加速」による企業価値向上のためのシステムこそが、成功のための最も重要な鍵を握っているとした。 戦略マップやスコアカードの情報はモデル化された情報であり、その戦略を実践する現場では、より詳細で多岐に渡る情報をすばやく簡単に入手できることが求められる。 また、その活動の成果は、やはり現場レベルに迅速にフィードバックされなければならない。