逆浸透海水淡水化装置排出かん水を用いた電気透析製塩

摘要

逆浸透海水淡水化プロセスから濃縮かん水が排出されている。 このかん水を製塩の原料として使用すると有利と思われるが、この考えは経済的困難のために実現していない。 1969年に工業技術院東京工業試験所は大型プロジェクト研究「海水淡水化と副産物利用」を開始した。 この研究では海水をフラシュ蒸発法で脱塩し、排出かん水をイオン交換膜電気透析で濃縮した。 濃縮液を隔膜電解工程に導いて、塩素と陰極液に分け、さらに陰極液から苛性ソ－ダと苛性カリを製造した。 大型プロジェクト研究の終了後、淡水化技術として逆浸透法が進歩し，食塩電解技術としてイオン交換膜電解法が実用化された。 これらの新技術を応用することにより大型プロジェクト研究の成果がさらに発展することが期待されている。