2014年、ガス業界は新たな時代見据え方向性模索の年に－エネ基本計画、電ガ小売全面自由化、石天小委など新たな政策への対応策とは－

摘要

2014年は新たなエネルギー政策の方向性が見え始め、ガス業界としても様々な対応に追われた年となった。明年はこれら方針に対する具体的施策が、いよいよ問われる年となる。特に電力小売自由化における具体的制度設計が決定する年でもあり、新規参入するプレイヤーの顔触れ、ビジネスモデル、我が国における総合エネルギー企業の絵姿も明らかになることが予想されるが、都市ガス·LPガスは電力ビジネスへの参入も視野に入れ、それぞれの特長を生かした戦略を描くこととなるだろう。一方、少子高齢化が加速する状況において、エネルギー消費量の減少は避けられず、生活支援事業等を取込む複合的サービス企業への脱皮を図る動きも加速するものと見られる。大きく変貌する動きを捉え、新たな取組みが始まった年といえるだろう。