LPガス卸売事業者の改革の方向性を探る－緊急アンケート調査結果が示す現状と今後の対応策など－

摘要

LPガス国内産業は、CPの高騰による独歩高、止まるところを知らないオール電化への転換などで、需要拡大が困難な状況が続いてきた。 更に昨年後半からは、異常ともいえる原油価格の高騰と資源高による相次ぐ生活用品·サービスの借上げにより、単位消費量までもが大きく締小する傾向を見せ始めた。 また、保安·コンプライアンスへの対応問題は、製造から消費まで幅広い事業レベルにおいて求められ始める一方、地球環境問題への対応もエネルギー事業者として必須の科目となりつつある。 このような状況下、小売市場における販売店の二極化は進み廃業者も増加する中、今や端末ユーザーの半数近くを直売化した卸売事業者の役割は益々大きくなっているといえる。 多面的な課題を抱え収益確保に奔走する卸売事業者は、今後の経営をどのように見ているのだろうか。 本稿はLPガス卸売事業者の現状と将来展望について探るべく、全国105社の事業者を無作為に抽出し、アンケート調査により返送された28社の回答をとりまとめたものである。