気仙沼市ガスは2回目の入札マル簡、販売店など事例続々営業権の相場下落局面で売り増える

摘要

卸売業界の収益低下を反映してM＆Aにおける「営業権」の相場が全国的に"下落"局面に入りつつあるようだ。 昨年上期までの流れを振り返ってみると相場は100～200戸程度の小規模販売店の商権売買の場合ならいざ知らず、数千戸単位以上の事例では買い希望が多ければ相場はどんどん吊上り"一世帯"20万円を超える高値で取引きされることも多かったが、今年に入ってからは①CPの暴騰、高値止まりを背景に卸売業者の収益が悪化してきたことと、先行きも卸売り部門の収益改善には疑問符がつくこと（営業権の償却ネック）②コンプライアンスを考慮した場合の直売拡大に伴なう「人的体制」の整備管理問題（人的ネック）―等から卸売業者のM＆Aに対処する姿勢は慎重になっており、従来以上に「顧客の質」（単位消費量、器具普及率、家族構成、販売価格）、「市場性」（無都市ガス地区であって近い将来においても都市ガス化計画は表面化しないだろうと予測されること、バックとしての市場の発展性）を重視し細かく分析して買う、買わないの結論を出すという傾向が強くなっていると言えそうだ。 最近表面化したいくつかの事例をピックアップしてみよう。