エノキタケ抽出物(キトグルカン)含有茶飲料の連続摂取による内臓脂肪減少効果の検討

摘要

本試験で用いたエノキタケ抽出物（キトグルカン)は古くから日本人が好んで食べる一般的な食用キノコを原料とした機能性素材である.エノキタケ抽出物は，エノキタケの熱水抽出物と子実体の残渣を脱ァセチル化して得られた成分から成り，beta-グルカン，植物性キトサンおよび複合糖質などが含まれている.先行研究では，健康な女子学生を対象とした試験で，体重，体脂肪量が有意に低下すること(笠木ら，2006),また，これまでに二度の治験を行なったが， BMI (Body Mass Index)が24以上のボランティアによる二重盲検法試験で，エノキタケ抽出物の摂取により体重，BMI, 体脂肪率および内臓脂肪量が有意に低下すること（片海ら, 2007 a),さらに別の同条件のボランティアの治験においても，内臓脂肪量が有意に低下することを明らかにした(片海ら，2007 b).