類似技術比較に基づく仮想化ネットワーク環境のデータモデルに関する一検討

摘要

昨今，サーバ仮想化技術，ネットワーク仮想化技術が様々なシステムに使われるようになった．システムやネットワークの保守運用の立場に立つと，従来物理的に行なっていたサーバやネットワーク構築作業の一部を論理的なソフトウェア操作による簡単な手順で実現可能になる等，保守運用作業の効率化につながる利点がある一方で，物理リソースと仮想化リソースの新たな対応管理機能など，従来にはない課題も生ずる．そのため我々が従来から取り組みと同様，仮想化環境に対応したOSS（Operation Support System）機能を開発構築する際にも，個別の仮想化技術に寄らない仮想化環境の共通モデルが必要と考えている．本稿では，サーバ仮想化に比べてモデル化が遅れている既存のネットワーク仮想化技術に対して，システム開発·構築の際に用いるアーキテクチャの機能的側面および物理的側面から分析し，分析結果を考察して得られたネットワーク仮想化のモデリングパラメータについて述べる．