単腎の表在性腎盂腫瘍に対してBCG腎盂内灌流療法が奏効した1例

摘要

患者は52歳,男性. 1982年8月28B, 37歳の時に肉眼的血尿を主訴に当科を受診した.多発性の表在性膀胱腫瘍の診断で,経尿道的膀胱腫瘍切除術を施行した.以後は再発を繰り返し,その経過中に右腎盂に腫瘍を認めたため, 1987年2月10日,右腎,尿管全摘膀胱部分切除術を施行した。 1995年8月に腎出血があり,残腎の腎盂腫瘍と診断し,逆行性にBCG腎盂内灌流療法を施行した. 4か用後のDlP像では,腎盂内の腫瘍は完全に消失していた.