標準脳座標系を用いたアルツハイマー病患者の~(123)I－IMPSPECT脳血流画像の解析　アルツハイマー型痴呆における局所脳血流低下

摘要

Fristonらにより開発されたSPM95は，脳PET画像を標準脳図譜上へ写像し，その画像を全脳平均カウントにより標準化することができる．さらに解剖学的に対応する座標上のボクセル値を群間で検定し，算出された統計量を標準脳図譜上の座標に出力する．今回，この手法を123Ⅰ－IMP脳血流SPECT定性画像に応用し，アルツハイマー型痴呆群（17例）を正常群（9イ和と比較した．その結果，標準脳図譜上に得られた有意な血流低下領域は，両側側頭頭頂部および帯状回後部であった．PETによる糖代謝画像などでも同様の結果が示されており，脳血流SPECT画像の客観的評価法としてSPM95の有用性が示唆された．