網赤血球ヘモグロビン含量（CHr）が診断と治療モニターに有効であった高フェリテン血症を伴うエリスロポエチン抵抗性貧血透析患者の1例

摘要

透析患者の鉄代謝指標として網赤血球ヘモグロビン含量（以下CHr：reticulocyte hemoglobin content）が注目されている。 今回われわれは高フェリテン血症を伴っていたため鉄過剰を警戒しながら鉄剤投与をしていたリコンビナント·ヒト·エリスロポエチン（rHuEPO）不応性貧血透析患者のCHrを測定したところ，低値であることから機能的鉄欠乏と診断できた。 またCHrを指標にしながら鉄剤投与量を調整したことで貧血が改善し，rHuEPOも減量できた症例を報告する。