肺癌化学療法中の好中球減少時の感染症に対するlevofloxacin予防投与の検討

摘要

肺癌化学療法中の好中球減少時の細菌感染に対するIevofloxacin（LVFX）予防投与の有効性を検討した。 Grade3/4の好中球減少時にLVFX400mg/日を予防投与した群としなかった群を比較した。 Grade4の好中球減少時の感染の頻度は，予防投与群で有意に少なかった。 菌血症の頻度，発熱期間，発熱までの日数，感染による死亡は両群閏に有意差を認めなかった。 LVFXによる副作用は1例に発疹を認めた。 好中球減少時のルーチンでの抗菌薬予防投与は必要ないが，合併症のある症例など限られた症例に対し，grade4好中球減少時に」VFXを予防投与することは，有用である可能性ガ示唆され，今後前向き無作為比較試験で検討する必要ガある。