スベニール(ヒアルロン酸ナトリウム関節内注射液)の配合変化

摘要

スベニール(ヒアルロン酸ナトリウム関節内注射液)と臨床上配合の可能性のある市販注射剤48品目との配合変化試験を実施した。 対象とした市販注射剤は局所麻酔剤,解熱鎮痛消炎剤,副腎皮質ホルモン剤,抗生物質製剤などで,試験はスペニール1mLに対し配合薬剤をそれぞれ1mL混合し,室温,散光下で24時間保存し,外観変化を肉眼にて観察し,pH,浸透圧,動粘度を測定して経時変化をしらべた。結果はメテロン注25%,メナミン筋注,ブロアクト静注用,バンスポリン静注用1gで外観変化がみられ,スルベラゾン静注用1g,セフォタックス注射用1g,セフメタゾン静注用1g,ファーストシン静住用1gで若干pHの低下がみられたが,浸透圧比,動粘度ではほとんど変化はなかった。外観変化およびpHの低下がみられた8品目では,単独でも同様の経時変化が認められ,スベニールとの配合によるものではない。 これらの結果からスベニールは極めて安定な薬剤であることが証明された。