2型糖尿病患者に対する速効型ィンスリン分泌促進薬ミチグリニドの安全性および有効性の検討 グルファスト錠使用成績調査

摘要

速効型ィンスリン分泌促進薬であるミチグリ二ドカルシウム水和物（以下，本剤）の2型糖尿病患者に対する日常診療下の安全性および有効性に関する情報を収集する目的で使用成績調査を実施した。目標症例数を5000例として，プロスペクティブな中央登録方式により観察期間24週間の調査を行った。患者背景，併用薬，有害事象，臨床検査値などの情報を収集し，安全性および有効性について検討を行つた。副作用は，安全性解析対象例5467例中300例（5.49%)に374件認められ，最も発現率が高かった副作用は，低血糖症力5 116例（2.12%),132件であった。HbAlc値は，投与開始時で7.61 +-1.50%,投与12週後で7.00 +-1.22%,投与24週後で6.86 +-1.13%,最終評価時で6.98+-1.28%であり,投与開始時と比べていずれの評価時も有意に低下した（いずれの評価時もp<0.001)。今回の使用成績調査で，本剤を服用した5000例を超える症例を収集し，本剤の日常診療下での安全性および有効性を検討した結果，本剤の安全性について新たに問題となる所見は認められず，また，日常診療下においても治験時と同程度の血糖改善効果が示された。