高LDLコレステロール血症患 者におけるェゼチミブ追加療法 の有用性についての検討

摘要

近年の疫学調査によると，高LDLコレステ ロール(low density lipoprotein cholesterol；LDL-C)血症罹患率の上昇が認められており，この 背景には，急速に浸透した食生活の欧米化をは じめとする生活習慣の大きな変化があるものと 考えられる.高LDL-C血症は脳·心血管ィべ ントのリスクとなるが，その低下療法により 脳·心血管ィベントを抑制できることが知られ ており，それらを受けて日本動脈硬化学会 では，動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007 年版で患者のリスクに応じたLDL-Cの管理指 針を示している. LDL-C低下療法において， まずは食事·運動療法を実施してもらい，その 改善を図るが，実際にはこれのみで十分に治療 できるケースは多くない.そのため薬物による 治療が選択されるが，その際，臨床現場におい ては，HMG-CoA還元酵素阻害剤（スタチン） を処方されるケースが多い.