同種骨髄移植後の内臓播種性水痘帯状疱疹ウィルス感染症に合併した血球貪食症候群の診断に血清フェリチンが有用であった1例

摘要

血球貪食症候群(hemophagocytic syndrome； HPS)は自己の血球を貪食する組織球系細胞の増加と活性化を特徴とする病態で，感染症や腫瘍，免疫疾患に続究することがあり，治療にもかかわらず予後不良となることが多い.貪食像の証明が診断に必須だが,必ずしもすべての病期や，特に骨髄検査において組織学的に証明できるとは限らず，しばしば診断は困難である.