歯性感染症に対するCefditoren Pivoxil(MEIACT)の臨床評価

摘要

熊本市立熊本市民病院歯科外来を受診し,口腔内外に発赤,腫脹,疼痛,開口障害などを訴え歯性感染症と診断した50症例に対して,cefditoren pivoxil(MEIACT)を投与し下記の結果を得た。 1)点数による臨床効果の評価は, 50症例中著効17例,有効29例および無効4例であり,有効率92.0%であった。 2)病期別の進行期,極期および媛解期を含めた群別評価では,第1群の29症例中著効12例,有効15例および無効2例であり,有効率93.1%であった。 第2群では11症例中著効5例,有効5例および無効1例であり,有効率90.9%であった。 さらに,第3群では10症例中有効9例および無効1例であり,有効率90.0%であった。 3)着用性では,きわめて有用17例および有用29例であり,有用率92.0%であった。 4)副作用は投与中1例2.0%に軽度の下痢症状を認めた。 以上の結果より,cefditoren pivoxilは第1群から第3群の歯性感染症に第一選択薬として有用性の高い抗菌薬であると考えられた。